アラン・ムーアのヒーロー論メモ

新世紀読書大全 書評1990-2010

新世紀読書大全 書評1990-2010

 「我々はみんなすごいパワーを持ってるが、たいていの人間はソファに座ってビールをかっくらってテレビを見ているだけだーーーもしテレパシーとかスーパー・ブレスとか飛行能力とか無敵の身体を手に入れたとしたって、やっぱりソファに座りこんでテレビを見ながらビールを飲んでるだろう……我々が阿呆なら、できあがるのは光より早く走ってかっちょいい服を着た阿呆だ。それで世界がよくなると思うかい?
 重要なのは普通の人間こそが素晴らしいものだということなんだ。普通の人ができること、普通の人間が可能なあり方こそが素晴らしいんだ。世界を良い場所にも悪い場所にもできる、そのことが素晴らしいんだ。スーパーパワーなんて要らないんだよ……『ウォッチメン』やそのあとの作品で、わたしが言わんとしていたのはそういうことだ」
(柳下 毅一郎、『新世紀読書大全 書評1990-2010』p163、初出〈映画秘宝〉2009年5月号)

アラン・ムーアの発言としてTwitterとかで見つかるけど、出典がわからなかった。最近柳下毅一郎さんの『新世紀読書大全』読んでたらそれらしいのがあったのでメモ代わりにブログに載せとく。

正直この引用だけだと条件満たさないので少し付け足しとくと、ガッチャマンクラウズペトロニウス氏のブログ(物語三昧〜できればより深く物語を楽しむために)でよくいわれている脱英雄譚みたいなことを踏まえて、その辺を一番はじめに自覚的にやったのはアラン・ムーアなんじゃないの?と思ったから。

しかしこの引用の元発言自体が出典書かれていないので、アラン・ムーア本人の発言はどこなんだろう……この辺ふまえてで近年の日本のアニメマンガについてなんか考えたいことや言いたいことがモヤモヤしてる